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【車のエアコンは大丈夫?】エアコンオイル&ガス補充で快適に!

2020年7月29日

車のエアコンガスって1年間に約10%減るそうですよ?
なんとなく減りそうな気はしますが年間10%って…私の86は2015年式なので5年で50%の減少!!!(驚愕)
そこで,エアコンガスの補充に挑戦!ついでに冷気が増すと話題のwako’sのPAC Plusも入れちゃいます!

86&BRZの持病?

1年間で10%も漏れるって改めて驚きです.エアコンの効きが悪いとの実感はありませんが,エンジンやエアコンコンプレッサーへの負担を考えると燃費やドライバビリティに直結するため,見過ごすことはできません.
しかも,噂によるとエアコンガスの減少は86&BRZの持病とも言われているようです.

持病色々(笑)余談です

86&BRZの持病って色々と言われていますが,アプライドモデルによっても違います.
フロントフェンダーの効果ならぬ降下(下錐).ダッシュボード中央の弯曲.テールランプへの漏水.トランク部からの異音.などなどオーナーさんの間では有名な話ですね.これも,86&BRZがオーナーさん達に愛されている証拠でしょうか.これらの特徴に関しては別の記事に掲載したいと思います.

なぜ持病なのか独断と偏見で考察しました

86&BRZはご存じの如くトヨタとスバルの合作です.組み立てはスバルが担当しているそうですが,電装系はトヨタのモノが多いとの情報もあります.私が調べた範囲ではエアコンシステムがどちらのモノかは解りませんでしたが,どちらにしても何百万台も製造しているメーカーなので,エアコンに関するノウハウは十分あるはずです.では,なぜ86&BRZに多いのでしょうか?ここからは,筆者の独断と偏見で考察してみます.

86&BRZはコーナリングマシンとの異名を持つくらい曲がることが楽しい車です.ワインディングなどを走るとついついコーナリングスピードが高くなりがちです…高いコーナリングスピードで曲がると車は捩れます.また,足回りのセッティングもスポーツ志向で固めです.当然,タウンユースでも振動は普通の車よりも強くなります.この,振動と捩れに日々晒される事で,高圧ガス回路に負担が掛かっており普通の車よりも冷媒の漏れが多いのではないでしょうか.

エアコンガスはなぜ減るの?

車のエアコンは冷媒が気化する際の気化熱を周りのものから奪い取る現象を利用して空気を冷やしています.高圧の冷媒をコンプレッサーで循環させて,エバポレーター(ルームエアコンにあるアルミ製のヒダヒダ部分)で空気を冷却をしています.冷媒(ガス)が液体状態の高圧回路と冷媒が気体状態の低圧回路から構成されています.
高圧ガスが流れる回路ですので金属や耐圧部品で構成されており,各構成部品との連結部にはOリングなどの消耗品も介在します.これらエアコンの冷媒が流れる回路には10か所程度の接続部があるそうです.
そりゃぁ漏れますよね!

エアコンにまつわる修理費用を調べてみた!

工賃込の概算(車種や故障の程度により変化しますので参考値としてお考えください)
冷媒充填(補充):5,000円
ガス漏れ修理:30,000~40,000円
ファンモーター(室内部分):50,000~70,000円
エバポレ-ター:~100,000円
エアコンフィルター交換:5,000円
(2021年)

エアコンオイルも減るの?

コンプレッサーには摩擦を減少させるためのオイルが必要です.エアコンのオイルは冷媒(ガス)と混合されて一緒に循環しています.よって,ガスと一緒に漏れていきます.オイルですので当然劣化も起きます.コンプレッサーへの負担を考えるとオイルの減少にも注意が必要です.

WAKO’S PAC Plus カーエアコン用潤滑添加剤を補充

巷で冷気が増すと評判の株式会社和光ケミカルのPAC Plusを補充することにしました.

【無料雑誌付き】WAKOS 添加剤 PAC-P パワーエアコン プラス(25g) ワコーズ

WAKO’S PAC Plus

2013年7月に発売され,従来品のPAC-Rよりも性能が向上しハイブリッド車・電気自動車にも使用可能だそうです.

特徴
1) コンプレッサーの潤滑性を向上させ、エアコンのフリクションを軽減し、エアコン使用時の燃費悪化とパワーロスを低減します。
2) 耐摩耗性・シール性・防食性を向上し、コンプレッサー・エキスパンションバルブ・Oリング・ゴムホースなど、エアコンシステムの耐久性を向上させます。
3) システム内部の汚れを取り除き分散させることで、熱交換率を高め、エアコンの冷房効率を向上させるとともに、システム内の目詰まりを予防します。
4) 安定した強い油膜を形成し、コンプレッサーの作動音・振動などを低減します。
(株式会社和光ケミカルホームページより引用)

要するに,動きを滑らかにする上,各パーツの劣化防止も行ってくれる優れモノです.

カーエアコンガスの補充について

サイトグラスを覗くと気泡ではなく,激泡だったのでカーエアコンガスも補充します.

サイトグラスってなに?

カーエアコンガスが循環している回路の途中に設けられている観察窓の様なもので,液体の中に少量の気泡が見える程度が最適な冷媒量のサイン.最近はこのサイトグラスが付いていない車種もあるそうです.その際は,専用装置でガス圧測定をする必要があります.

液体が見えない!

私の86は2015年製でアプライドモデルDタイプの前期型です.もうすぐ5年が経過しますが,サイトグラスから見た液体の中は気泡ではなく激泡の激流でした…
これでは冷却効率が低下し,エアコンシステムやエンジンにも負担が掛かっていることが容易に想像できます.
今回はカーエアコンガスの補充も行うことにしました.

ガスチャージホース

PAC PLUSとガスチャージには専用のホースが必要です.今回は安全を期してメーター付きを用意しました.が,このメーターが曲者でした.

株式会社デザイアブルジャパン

ガスチャージホースメーター付き

①に注入したいガスやオイルの缶を取り付けるのですが,缶を取り付ける前に上部の蝶ネジを緩めておきます.缶を取り付けた後に蝶ネジを閉め込んで缶に穴をあけてガスを出す仕組みになっていますので弛めておかなければ,ガス缶をセットした途端にガスが噴出してしまいます.穴をあける前にも注意事項があるのですが,今は接続方法のみで手順は後ほどご説明します.

蝶ネジの比較画像

蝶ネジを締めた状態
蝶ネジを開いた(緩めた)状態

缶の接続方法

①のように蝶ネジを緩めたら,缶のネジ部(上部)とチャージホースを繋ぎます.この時はしっかりと締め込みます.

PAC Plusをセット

カーエアコンの冷媒回路との接続

危険ですので,先ずエンジンを切りましょう.
カーエアコンの冷媒回路の低圧バルブとチャージホースを接続します.「L」と書かれたキャップを外して接続するのですが,結構な力で押し込まないとガスの圧力で押し戻されてコネクターが嵌りません.冷媒回路の金属パイプは細くてしなり易いので,両手での作業をお勧めします.

低圧バルブ

低圧バルブ接続後の注意(重要)

PAC PLUS缶と低圧バルブがチャージホースを介して繋がりました.しかし,ホースの中には空気が入っています.ガス回路に空気が混入すれば空気中の水分が回路内で凍ってしまい,回路の閉塞や破裂など故障の原因になります.

エアパージを忘れずに!

チャージホース内の空気をパージ(追放)します.
その方法はPAC PLUSの缶を少し緩めます.すると、カーエアコンのガス回路からガスがホース内を逆流し「シューッ」とガスが抜ける音がします(少しでOKです).音がしたらPAC PLUSの缶を元通りに締め込んでください.これで,低圧バルブ側からガス回路のガスが噴出してチャージホース内の空気はパージされ,ホース内はガスで満たされました.

PAC PLUSを注入

いよいよPAC PLUSの注入開始です.
先ほど緩めた蝶ネジを一杯まで閉め込みましょう.この時は缶に針が刺さった状態です.次にガスが噴出し易いように少し蝶ネジを緩めます.(針で缶の穴を塞がないために)

注入開始時の設定

エンジンONでガス回路にガスが循環します.この時はエアコンの風量は強く,温度も最低に設定します(循環を止めないために).
回路接続時はメーターの針が下がっていましたが,エンジンONで適正範囲内になりました.

エンジンスタート前
エンジンスタート後

注入中はじっと待ちましょう

注入中はPAC PLUSの缶の中味が気化して流入しますので缶が冷たくなります.日光を当てたり手で温めるなど温度を下げない方が早く注入が終わります.手で温めるのは私は冷たくて我慢できませんでした(笑).10分くらいで「シューッ」という音は止まりました.これでPAC PLUSの注入は完了です.

カーエアコンガスの注入

PAC PLUSには少量のガスも含まれていますので,少しはガス補充も行われます.しかし,私の86はサイトグラスで激泡だったので,冷媒(ガス)も注入しようと思います.

余ったガスを大気中に廃棄することは禁止されていますので、購入しすぎないようにご注意ください。

チャージホースのメーターが…

PAC PLUSの注入が完了した時点でチャージホースのメーターが適量を指しています.ガスの入れ過ぎは回路やコンプレッサーへの負担が大きくなり故障の原因になるそうですので,これで作業は完了!となるところですが,素人には難しい決断が待っていました.

素人には酷な決断が

ホースのメーターは適量を指していましたが,サイトグラスから見る限りは激泡のままで明らかに冷媒が足りない様子です.このまま作業修了とするのか冷媒を補充するべきか悩みましたが,ふと閃きました.そもそもホースに付属のメーターは精度保障がされていません.それに比べて,サイトグラスは回路内の状況を目視している訳です.目視を信じてガス補充を決断しました.

PAC PLUS注中後サイトグラス映像

カーエアコンガスの補充開始

86(ZN6)のエアコンガスの規格はHFC-134aです.今回はHITACHI カーエアコン用冷媒 HFC-134a 200gを用意しました.普通乗用車のカーエアコンのガス量は400g~500gだそうですので,冒頭に書いた如く,1年で10%の減少と仮定すると5年で50%なので,200gあればちょうど半量を賄えるとの判断です.

カーエアコンガスの接続

カーエアコンガスの接続はPAC PLUSの接続と同じ要領で行います.パージを忘れずに!

補充時間は長い?

PAC PLUSは25gで10分程度でしたが,HFC-134aは200gです.全量注入するとして単純計算で80分を要します.放置しておきたいのですが,過補充が心配でサイトグラスから目が離せません.

サイトグラスとにらめっこ

炎天下での80分間のにらめっこを覚悟しましたが,30分程度でサイトグラスの激泡が消えて液体(冷媒)が満たされてきました.

HFC-134a注入30後

HFC-134a注入修了のタイミングは?

HFC-134a注入30分後からはサイトグラスを凝視してタイミングを計りました.注入開始35分後くらいで気泡が出現しました!

HFC-134a注入完了!

気泡が若干大きいような気はしますが,「シューッ」というガスの注入音が弱くなり,缶を振っても音がしない為,残量が無くなった様子です.今回はこれで作業終了と判断しました.
エアコンガスの大気放出は禁止されていますので,余らせないことも大切です.

PAC PLUSとHFC-134aの注入後の変化

往復30kmの通勤に使用しており,特にカーエアコンの効きが悪いと感じた事はありませんでした.が,しかし,補充後は劇的な変化がありました.冷た過ぎる程の冷風が出るようになり,コンプレッサーの動作音も小さくなりました.何よりもエンジンが軽くなった感じで,加速時のレスポンスアップが体感できる程でした.

まとめ

PAC PLUSにより回路全体の補修と潤滑アップそしてHFC-134aの補充により冷却効率のアップが図れたと考えます.コンプレッサーの負荷が減少したことにより,エンジンへの負荷も減少し加速時のレスポンスアップは理論的に納得できます.
燃費も若干良くなりましたが,加速が楽しくてついついアクセルを踏み込んでしまうためプラマイ0です.

加速感のみで考えると数十万円かけて吸排気系の改造を行う事に匹敵する効果と快適性が得られたのではないでしょうか.下手な改造よりもお勧めです!!!!