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エンジン洗浄剤 即効性?遅効性?

2021年4月3日

エンジン洗浄剤って必要なのでしょうか.また,燃料に入れるタイプ,エンジン内に入れるタイプ,スロットル付近から混合気に混ぜるタイプなど様々で何を選べば良いのか解りませんね.
それぞれの働きや使用時の注意事項を纏めてみました.

洗浄目的と部位

エンジン洗浄といっても目的部位や目的物質(何を洗浄したいのか)によって投入方法や薬剤が変わります.
家庭用の洗剤でもレンジフードの油汚れなのか,バスタブの皮脂(蛋白質)を落としたいのか,によって洗剤が変わりますょね.

エンジンブロック

洗浄目的(何を洗浄したいのか)

エンジン内に何が付着していて,何が不都合なのでしょうか.これらを理解することで,効果や方法およびリスクが理解しやすくなると思いますので,解説します.

バルブおよび燃焼室内

混合気が吸入バルブから燃焼室に吸入され,圧縮された後に燃焼され,排気バルブから排気されます.

吸・排気バルブ

通常(ポート)の噴射システムであればインジェクターにより気化された燃料が含まれた混合気が通過します.直噴の場合は燃焼室内に直接燃料が噴射されるので燃料は含まれません.86&BRZの場合はエンジン回転数によって,直噴とポート噴射が切り替わるため両方が対象となります.
また,ブローバイガスも混ざっていると考えられます.よって,吸気バルブおよび燃焼室内にはデポジットと呼ばれる燃えカスが付着している可能性があります.

燃焼室内

シリンダーの側面は絶えずピストンが動いているためデポジットの付着は極めて少ないと考えられます.燃焼室内ではシリンダーヘッドとバルブ周辺が付着部位です.

洗浄剤の添加方法

上記より混合気に洗浄剤を含ませる必要があるため燃料タンクに投入して使用します.

エンジンブロック内側

エンジンブロックの内側はエンジンオイルの洗浄成分により耐えず洗浄されています.なのに洗浄が必要なのでしょうか.

カムヘッド,クランクなど

エンジンオイルが絶えず循環している場所であり,可動部分には良いのですが動いていない部分に硬化したオイルやこれら硬化したオイルの破片が付着する事があります.動いていない部分にいくら付着しても,エンジンの動きには影響を与えないのですが,これらが剥がれた際に,エンジンオイルの通り道を塞いでしまう事があります.
人間で云うと,コレステロールが血管内の付着し,それが剥がれて重要な血管を塞栓してします状況です.

もう一つは,シリンダーとピストンリングの隙間から漏れ出した混合気やブローバイガス,または,シリンダーに付着した燃えカスや金属片などがエンジンオイルに混ざったモノがスラッジと呼ばれる汚れです.

洗浄剤の添加方法

エンジンオイルに混ざっている汚れですので,エンジンオイルに添加剤として洗浄剤を加え,エンジンオイルの交換と共に排出されます.エンジンオイル添加型の洗浄剤には即効性と遅効性が有るので注意を要します.

即効性

エンジンオイルに混ぜて使用しますが,オイル交換直前に投入することが大切です.商品によっての違いは有りますが,エンジンオイルに投与して10分~20分のアイドリング後にエンジンオイルとエレメントを交換します.
一気にスラッジが剥がれる可能性が有るため,スラッジによりオイルパイプ等が詰まる可能性があるので走行してはダメという事です.

遅効性

エンジンオイルに混ぜて使用しますが,こちらは1000kmから2000km程度走行した後にエンジンオイルとエレメントを交換します.即効性と比較すると,ゆっくりとスラッジを溶かすイメージです.
注意点としては,走行距離のみでなくエンジン温度が重要です.スラッジを溶かすためには適当な温度が必要ですので,ちょい乗りばかりでは効果を発揮できないことが考えられます.高速道路での走行や遠乗りなどの機会を利用するのがよいでしょう.

吸気系

吸気系にはブローバイガスなどの燃料やオイル成分を含んだガスが流れます.これらによる汚れも生じるため,吸気系の洗浄も重要です.
この場合はスロットル部分からの薬剤投入が必要になります.スロットルは繊細な部品である上,薬剤投入には特殊な容器が必要であるため,吸気系の洗浄剤はプロに任せた方が良いでしょう.