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TOYOTA 86 & BRZのエンジンオイル【5選】+2

2020年11月26日

水平対向エンジンは横向きにシリンダーブロックが配置されているためピストンは横に運動しており直列やV型エンジンとは摩擦部が違うとの意見が有ります.また,オイルも2019年のAPI規格の追加による新たな規格で選択肢が増えました.そこで,FA20型エンジンに最適なエンジンオイルについて経済性を加味して考えてみました.記事の最後に2023年7月現在のお気に入りオイルをご紹介しています。

FA20型エンジンの特徴

FA20型エンジンは,スバルのFB型エンジンをベースにショートストロークとワイドボアで86mm×86mmのスクエアストローク化することにより高回転・高出力・高負荷に耐えられるように改良されています.トヨタ自動車との協同開発により,スバルの水平対向4気筒にトヨタの直噴技術であるD-4Sが組み合わされています.

引用:スバルホームページ
https://www.subaru.jp/brand/technology/technology/driving_boxer.html?about_pc

D-4S(Direct injection 4 stroke gasoline engine Superior version)

燃料を吸気ポートに噴射するポート噴射と燃焼室に直接噴射する筒内直接噴射(直噴)の2系統のインジェクターを備えた燃料噴射システムであり,エンジン回転数に応じてそれぞれのインジェクターを制御することにより,高出力・高トルク・高燃費性能を実現しています.

スクエアシリンダーゆえの12.5という高い圧縮比は高負荷時(高回転)でのノッキングが問題となるため,低負荷時はポート噴射を行い,ノッキングの恐れのある高負荷時には直噴で対ノッキングと燃費向上を図っています.

燃費向上のための排気再循環は,インジェクターに付着する直噴の煤(デポジット)が問題となっていましたが,ポート噴射時に洗い流すことで解決したとされています.しかし,ハイオクガソリンの添加剤問題が発覚した(2020年)今となっては筆者には疑問が残ります.
ガソリンでの洗浄効果が期待できないと解ったからこそ,エンジンオイルによるエンジン洗浄効果をより重要視する必要性を感じています.

エンジンオイルに期待すること

前述の理由により,FA20型ならではの期待がエンジンオイルには寄せられます.
エンジンオイルの働きである「潤滑」「密封」「冷却」「洗浄」「防錆」の中でも特に私が期待する項目は「潤滑」と「洗浄」そして番外の「経済性」です.

潤滑

水平対向エンジンではシリンダーが横向きに配置されているため,ピストンはシンリンダー内で絶えず横向きの運動を繰り返しています.よって,下側の摩擦が大きいと(摩耗とは別問題ですが)との意見もありますが,私はコンロッドからピストンに加わる力の方向を考えると一概にそうとは言えないと考えています.

洗浄

シリンダーに付着した直噴による煤(デポジット)をしかりと回収できること.また,ブローバイによりエンジン内に付着したデポジットを2次的ではあれ,しっかりと回収することがエンジンの性能維持には重要であると考えます.

経済性

FA20型エンジンはシリンダーヘッドが左右に別れています.と云うことは,エンジンオイルが必要なカムヘッド部分が左右2箇所に別れます.結果,オイル交換のみで5.2リットル,エレメント交換時には5.4リットルものオイルを必要とします.
4気筒の同等サイズのエンジンと比べると約1.5~1.7倍必要となり維持費に大きく影響します.

お勧めエンジンオイル5選

上記の理由を加味し,タウンユース中心でたまにワインディングやサーキット走行を行う86&BRZに最適なエンジンオイルを検討したのでご紹介します.
ちなみに,トヨタ86のユーザーズマニュアルでは0w-20が推奨されていますので,トヨタ純正の0w-20と比較してみました.

1. TAKUMI HIGH QUALITY 5w-20

新世代ベースオイルHIVIを使用したTAKUMIモーターオイルシリーズの中核となるHIGH QUALITY(ハイクオリティ)シリーズ。日本および世界中で流通する様々な車両に適合するよう全5ラインナップをそろえました。
HIGH QUALITYシリーズでは、エンジンオイルの基本性能である潤滑性能、冷却性能、密封性能をバランス良く向上させることに成功しています。この性能は乗り出してすぐに感じられる、滑らかな回転フィーリングや静粛性に現れています。またオイルのロングライフに貢献する清浄分散性能(汚れを浄化する性能)も高く、約1万Km以上のオイル交換サイクルを実現しています。
TAKUMIモーターオイルのコンセプトである、”高品質×低価格”を実現するハイ・コストパフォーマンスモデルです。(引用:TAKUMI MOTOR OILホームページ)

使用感
API:SN,ILSAC規格-5という最高グレードである上,ベースオイルもPAOやエステル系を凌駕すると言われるHIVIで経済的メリットも非常に高いオイルです.HIVIを化学合成油に分類するかどうかの意見は分かれるところですが,ラインナップは5w-20,5w-30,5w-40,10w-40と豊富です.
経済的にも躊躇なく3000kmで交換が可能な価格ですね.通勤に使用している筆者の場合,20リットルのペール缶でも1年程度で使い切ります.
吹き上がりはスムーズで気持ちよく,4000回転付近のモッサリ感が減少したように感じます.タウンユースでは燃費も1km程度上がりました.

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2. TAKUMI X-TREAM 0W-40

X-TREMEシリーズ(エクストリームシリーズ)は、100%化学合成油の中でも最高品質となるESTER(エステルベース)にPAO(ポリアルファオレフィン)を配合し製造されています。ラインナップは、0W-40,5W-50を用意。主に耐久レースやタイムアタック、スプリント競技向けに開発されたスペックとなっています。
また、超高粘度オイルとなる10W-40,10W-60では、新世代ベースオイルHIVI(ハイヴィアイ)にPAOを配合し大出力ターボ車などドリフト競技に最適なスペックを実現しています。

これらX-TREMEシリーズでは、サーキットユーザー様向けのフラッグシップモデルとして高性能を極限まで追求しており、長時間の高温、高圧環境下で安定した油圧性能、潤滑性能、放熱性能を発揮します。

その性能は日本最高峰のレース「スーパーGT」や、シリーズチャンピオン経験もある「SUPER耐久」出走車両に使用され実証され続けています。(引用:TAKUMI MOTOR OILホームページ)

使用感
筆者はタウンユース中心なのですが,たまにはエンジンに気合を入れるため(本当は給排気系にたまった汚れを飛ばすため),高速道路でレブリミット近傍まで回転数を上げることがあります.実にスムーズな吹き上がりで,6000回転付近を維持してもエンジン音が滑らかです.自然吸気の水平対向エンジンのフィーリングを楽しむには最適なオイルだと思います.
ただ,タウンユース中心の筆者には勿体ないので,サーキット走行時に使用しています.

3. RESPO 86 5w-40

油膜を特に強くし潤滑性能が向上する粘弾性オイル成分 『RESPO』と、摩擦抵抗を減少させ耐熱性・耐極圧性が向上するナノ球状チタン『RESPOチタン』を配合することにより、“FA20”エンジンが持つポテンシャルを100%発揮できる高性能なオイルが誕生致しました。

サーキット走行も想定し、5W-40の粘度設定とし、 “FA20”エンジンのオイル交換時の使用オイル量(オイル交換のみ:5.2L オイル&エレメント交換:5.4L)を考慮して、業界初の5.5L缶を製造致しました。まさに“FA20”エンジンのためだけに製造されたオイルそれが『RESPO 86』です。(引用:RESPOホームページ)

使用感
5w-40はタウンユースには懐疑的でしたが,API:SNでもあり使用してみました.
実に滑らかです.チタンが小さなベアリングになっている様な感覚で,レブリミットまで一気に吹き上がります.また,5.5リットルという量がFT86には絶妙ですね.
水平対向エンジン以外でも効果は大きいと考えますが,量販店での販売は行われていませんのでネット通販が主な入手経路みたいです.

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4. TAKUMI MICRO TITANIUM MELT 5W-30

TAKUMIモーターオイル MICRO TITANIUM MELT(マイクロチタンメルト)は、サーキットスペックとして大人気、X-TREMEの開発で培ったノウハウを活かし、さらなる高性能を目指したシリーズ最高峰モデルです。
100%化学合成油の中でも最高品質であるベースオイル、ESTER(エステル)、PAO(ポリアルファオレフィン)、新世代ベースオイルHIVI(ハイヴィアイ)を配合し、さらに優れた潤滑性と熱安定性を発揮する、液化マイクロチタンを配合。
液化マイクロチタンのスクラブ効果により、高い洗浄性能を発揮し、エンジンの耐久性を高めることに成功。高温時の油膜保持性能を確保し、本格的なレースやサーキット走行に対応し、ハイチューン車での使用にも耐えられるスペックになっています。(引用:TAKUMI MOTOR OILホームページ)

使用感
ラインナップは5w-30,5w-40,10w-55,15w-60と完全にスポーツモデルです.
RESPOオイルと違ってこちらはチタンのスクラブ効果を狙っている様子です.5000km使用した際のオイルの汚れ具合は他のオイルと同程度でしたが,目視では評価困難ですね.
筆者は5w-30を使用しました.PESPO86と同じくTITANIUMとありますがベースオイルが若干違うようです.
これも滑らかの一言で,サーキット走行時などここ一発の時には是非とも使用したいオイルです.

5. WAKO’s PRO-S30 0W-30

低温から高温まで幅広い温度域で優れた潤滑性を発揮する「ニューリキッドセラミックステクノロジー」と、強固な油膜を形成するWAKO’S独自のベースオイル技術「3Dテクノロジー」によりエンジンを保護するストリートスペックエンジンオイル。
エンジンオイルとして優れた性能を有しながら省燃費自動車等の低回転高負荷状態で発生するLSPI( Low Speed Pre-Ignition )や、ススによるタイミングチェーン摩耗にも対応するなど様々な車両の要求性能に応えます。
(引用:WAKO’s ホームページ)

使用感
0W-20、0W-30、10W-40、15W-50とラインナップが豊富です.
ストリートスペックとありますがタウンユースには高価ですね.
吹け上がりは滑らかそのモノです。

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まとめ

86/BRZに最適なエンジンオイルを独断と偏見でご紹介しました.
その他,LOVCA,モリドライブ,AZ,隼なども気になっているのですが,今回は実際に使用したモノを中心にご紹介しました.
近年,様々なベースオイルが用いられ,添加剤なども多様化しています.
正直なところ何が良いのか迷っているのですが,良いオイルをこまめに交換することが愛車を長持ちさせる秘訣であることに間違いは無いと考えます.


追記

2022年5月現在は上記以外のSilent+というオイルを使用中です.
2023年3月現在は隼オイルを使用中です.
2023年12月よりAZのCEH-002/HYBRID Plus AETを使用中です.