TOYOTA 86 & BRZのショックアブソーバー(足回り)を素人目線で考える 

2022年2月25日

TOYOTA86(FT86)を車高調整式ダンパーに変更しました.ストリート使用を中心にBLITS ZZ-R,HKS HIPERMAX S, TEIN FLEX Z, SHOWA TUNING Evolution KIWAMI,KAYABA Extageなどなど悩んだ結果の忘備録です.

純正の足

私のZN6はアプライドモデルDなのでトヨタのプロドライバーにより徹底的にセッティングされています.アプライドモデルに関しては過去を御覧ください.


純正足のタウンユースでは,時速30km前後から荒っぽいバタつき感を感じますが,60kmを超えると空力の効果が出ているのか,バタつきは収まりしっくりした感じに変化するところがライトウェイトスポーツらしくて大好きでした.FUGAにも乗っているのですが,FUGAの重量級のしっとりとした足回りとは違った滑らかさです.
ワインディングでは若干のアンダーステアから荷重移動とアクセルワークでコントロールすることが容易であり,私のような初心者が運転技術を練習するのには最適だと感じています.

しっかりロール

TOYOTA86はしっかりロール(荷重移動)してスッ~っと曲がるイメージなので,運転に慣れて来た頃には,ワインディングを気持ちよく走っているとロールが大きいなぁ,と感じる場面もありました.

乗り心地がおかしい?

40,000kmを超えた頃,60km超からの前述したしっくり感がなくなって来たような違和感を覚えました.
タイヤが劣化して来たのかなぁ?程度に思っていましたが,50,000kmを超えた頃には明らかに違いが出てきて,乗り降りの際にはキコキコと言うきしみ音も出現するようになりました.

走行時のショック(突き上げ)もキツくなって来たので,TOYOTA86(ZN6)に詳しいショップさんに相談したところ衝撃の言葉が…
「純正のショックは30,000km程度でヘタりますょ!社外品も同じですけどね!」
純正が30,000km程度でヘタるとはショック(笑)です…

ショックアブソーバーの交換が必要


トヨタのプロドライバーがセッティングしている純正の素晴らしさを頭と体では解っているのですが,折角,交換するのなら社外品を装着したいと思うのが素人の素直な発想ですよね.

社外品を探す

86&BRZの楽しみの1つにカスタマイズ用品が豊富なところがあります.
しかし,そこが素人の悩みでもあり,社外品が多すぎて何を選んだら良いのか迷います.

純正形状式と車高調整式

私の用途は通勤9割,たまにワインディングです.
乗り心地を重視して純正形状?それとも車高調整式で車高ダウンさせるか…
86&BRZのダンパーはストロークが短いことが欠点と言われていますので,よく動き底突き感のないモノが理想です.
それぞれの特徴を調べたので列記します.

純正形状式

純正形状式の最大のポイントは樹脂製の純正アッパーマウントを流用するところです.
金属製のアッパーマウントはダイレクトなフィーリングはありますが,きしみ音がしたり乗り心地が悪くなります.しかし,純正のアッパーマウントを使用すればその心配はありません.

純正形状式3選

私が候補にあげた3つをご紹介します.

1.SHOWA TUNING Evolution極

「ストリート~ワインディング」の枠を超え、“しなやかな乗り心地”は犠牲にすることなく、サーキット走行にも対応するスペックに仕上げたハイエンドモデルだそうです。


バネレート F=35 R=44 N/mm
ダウン量  F-10 R-15mm
(メーカーホームページより)

Evolution極
https://showa-tuning.com/line-up/toyota-86/

SFRD構造で路面からの入力情報をキャッチし減衰力を機械的に変更するそうです.
ストリートからサーキットまでと歌っているだけあって,強度補強もされており大本命です.が,ネット情報ではストリートでは硬すぎるとの声も多く有る他,オークションで中古品が多く出回っているのが気がかりです.

SHOWAは純正品の製造メーカーでもあり,マニュアル用とオートマ用を分けているのは86知り尽くしているからの姿勢の現れと考えます.また,SFRDはホンダ車にも純正採用されるなど信頼が持てます.

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2.KYB Extage

ハイパワー化やボディー剛性の向上、高性能タイヤ装着、そしてサスペンションのチューニングと総合性能の進化が続くスペシャリティーカー。そんな新世代のクルマのためだけに開発されたプレミアムブランド.

バネレート F=22.2 R=40.2N/mm
ダウン量  F=-2 R=-11mm
(メーカーホームページより)

Extage
http://www.kybclub.com/products/street/extage/index.html

純正形状式では珍しく減衰力32段調整が付いています.バネレートも純正に近くTOYOTAのGRショップでも推奨していました.
バネレートは純正と同等であり,とても気になった商品です.

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3.CUSCO touring A

ワイドな減衰力調整幅と1~40段の均等な減衰変化でどんなシチュエーション・ステージでも簡単に好みの乗り心地に調整可能です。またローレット加工のダイヤルで減衰調整は工具不要です。
低速時に減衰力が必要以上に下がらないよう、変更幅を適正にするCPRV(圧力適正化バルブ)を採用。低速から高速までの全領域で、最高の乗り心地と高い操縦安定性が得られます。(メーカーホムページより)

Touring A
https://www.cusco.co.jp/catalog/touringa.html

チューニングで有名なCUSCOです.流石の40段減衰力調整を備えています.
純正のアッパーマウントの他,CUSCOのピロボールアッパーマウントも選択可能とのことです.
また,純正のコイルスプリングの他,ダウンサスも組み合わせ可能だそうです.

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車高調整式3選

車高調整式は多すぎて何が良いのか…サーキットを走る訳ではないので,コストと性能のトレードオフが判りません!

BLITZ DAMPER ZZ-R

  • 単筒式(モノチューブ)構造採用の全長調整式車高調キット。
  • 全長調整式を採用する車高調キットとしてリーズナブルな価格を実現。
  • 32段減衰力調整機構を採用し、幅広い減衰力調整が可能。ストリートからサーキットまで、あらゆる走行シーンに対応します。
  • アルミ製のアッパーマウント、ロックシート、ブラケット(一部)を採用。高い強度と軽量化を両立します。
  • 単筒式ならではのφ44大径ピストンを採用し、減衰力の立ち遅れを抑制。
    しなやかな走り心地と確かな追従性を実現します。(一部車種除く)
  • カートリッジ先出しのオーバーホールに対応。従来とは異なるスムーズな対応で消耗品の交換が可能です。
  • クルマSNSサイト「みんカラ」が実施する「パーツオブザイヤー」において、不動の支持を集めた商品として殿堂入りの称号を与えられています。

バネレート F=6.0kg R=4.0kg
車高調整範囲 F=-55~0 R=-60~-10
減衰力調整 32段

メーカーホームページより https://www.blitz.co.jp/products/suspension/damper_zz-r.html

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DAMPER ZZ-R SpecDSC Plus

減衰力をコンピュータで自動制御してくれます.

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TEIN FLEX Z

  • 複筒式
  • 安心の国内生産(横浜工場)
  • 最適形状のダストブーツ:スムーズな伸縮と高い耐久性により、ピストンロッドの傷つきやショックアブソーバ内部への異物侵入を効果的に防止します
  • ヘタリに強いスプリング:素材にSAE9254(引張り強度200kgf/mm2以上)を使用し冷間成形を行うことで、優れた耐へたり性と抜群の品質安定性を実現しました。剥がれにくく耐久性に優れた粉体塗装を施すことで、高い防錆性能を確保。あらゆる使用条件下において安心してご使用頂ける高品質スプリングです。
  • 高性能ダンパーオイル:低温から高温に至るまで安定した粘度特性を持っており、様々な状況下でスムーズなストロークと確実な減衰力を維持。優れた消泡性によりキャビテーション(気泡の発生)が起こりにくく、熱ダレにも強いためハードなスポーツ走行にも対応します。また、経年劣化に強く長期にわたり高性能を維持します。
  • サビ対策:テインでは、ブラスト処理した下地の上に防錆塗料を用いた特許取得済の2コート1べーク粉体塗装を施すことで、より高い耐久性、耐食性を実現しました。
    テイン独自の特殊表面処理「ZTコート」を施すことで、跳ね石などによる塗装のはがれに強く、更に高い防錆性能を身につけました。

バネレート F=6.0kg R=6.0kg
車高調整範囲 F=-67~0 R=-60~-1.0
減衰力調整 16段

メーカーホームページより https://www.tein.co.jp/products/flex_z.html

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EDFC ACTIVE PRO

電動減衰力コントローラの最高峰だそうです.

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HKS HIPERMAX S

愉しいだけでも、快適なだけでも終わらない “走り心地”という新たな価値へ
しなやかに動かすようにセッティングしたことによりストリートでの快適性が向上したのと同時に、スポーツ走行においても限界域で唐突な動きを抑え安全にコントロールを楽しめるようになりました。

バネレート F=5.0kg R=5.0kg
車高調整範囲 F=-58~0 R=-53~0
減衰力調整 30段

メーカーホームページより https://www.hks-power.co.jp/product_db/hipermax/db/27475

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HKS MAX R

スポーツモデル.HIPERMAX Sの上位モデルです.
バネレート F=9kg R=10kg

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まとめ

ネットや雑誌で情報を集め悩み抜いた挙げ句,安い買い物では有りませんので自身では決められずプロショップに相談した結果,驚きのアドバイスを頂きました.

メカニックさんいわく,車高調を受注して作っている工場は世界中で数箇所しか無いので,耐久性などの性能に大差はありません.
使用する部材で細かなセッティングが替わりますが,初心者がわかるレベルでは無いと思います.
減衰力を柔らかめに設定して荷重移動を感じて下さい.
そして,高級品を入れる予算を他のカスタマイズに回したほうが遥かに楽しいですよ!

心に滲みる言葉でした.

BLITS ZZ-Rで減衰力はフロント27段戻し,リア29段戻しで高速道路の継ぎ目もタンタンッと快適です.
折角の車高調なので色々なセッティングで楽しんでみたいと思います.

86&BZR,ブログ,

Posted by よっしー