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【実録】TOYOTA 86 中古車を購入して解ったこと

2020年9月23日

2015年式(アプライドD型)TOYOTA 86 GT Limited ATを1.8年落ちで購入し3年が経過しました.
オーナーだからこそ解る日常の気付きから中古車を購入する際の注意点や86 GT Limited ATの維持費などをお知らせします.

TOYOTA 86 (ZN6)ってどんな車

FT86&BRZに搭載されるFA20型エンジンは水平対向4気筒DOHC16バルブでD4-SデュアルAVCSとアイシン・エィ・ダブリュ(MTはアイシン・エーアイ)製6速ATと相まって低重心の恩恵を最大限に発揮した,ドライビングする楽しさを体感出来る数少ない車ではないでしょうか.

走る楽しさを追求した「直感ハンドリングFR」をコンセプトにTOYOTAが企画とデザインを担当しSUBARUとの共同開発で2012年2月に発表されました.ボンネットを開けると色んな部分にSUBARUの刻印が有ることからも生産はSUBARUが担当していることがわかります. 
2016年にはビックマイナーチェンジ(後期)が施され,外装はもちろん細部まで進化しました.

アプライドモデルに注目

SUBARUではアプライドモデルという型番がアルファベットで振り当てられています.この,アプライドモデルを見れば,どのような改良が施されているのかが一目瞭然です.中古車を購入する際は使用用途などからご自身が納得出来るアプライドモデルを探してください.

アプライドモデル型番

アプライドモデルの調べ方

アプライドモデル型番は助手席側に付されているタグを見れば解ります.ZN6はTOYOTA86という車種名を表し,BRZではZC6となります.後ろに続く“D"がモデル型番を表しています.上の写真では“D"タイプと言う事が解ります.

アプライドモデルまとめと新型86&BRZのうわさ

2012年の登場以来,毎年の様に進化し続けています.これは,まさに「直感ハンドリングFR」のコンセプトを追求するメーカーの姿勢の現れではないでしょうか.走りに対するメーカーの努力により,オーナーはドライビングする楽しさと所有する満足感が得られるのです.
溢れ出す大パワーによる豪快な走りではなく,荷重移動やライン取りになどドライビングへの集中.または,高級車を所有する優越感に似た満足ではなく,魅力あふれる車を所有する喜びは86&BRZのオーナーにしか味わえない感覚だと思います.

2020年の7月にはBRZの受注が終了しています.9月現在では86も限定車種のみの受注になっている様子です.巷では2021年の新型登場が噂されており発表が楽しみです.排気量が2.4リッターになり240馬力程度にUPされるのではないかとの噂です.
更に進化した86&BRZの登場が楽しみですね.

86&BRZには持病が有る

アプライドモデルA型のバルブスプリングに関するリコールは別記事の如くですが,オーナーならではのあるあるをご紹介します.すべての共通項やモデルでの問題など様々ですが,前半は共通項で後半はアプライドモデルごとの問題を列記します.

フロントバンパーが下がる

フロントバンパーが若干お辞儀してくるようです.私の86も若干下がり気味ではありますが許容範囲内と考えています.実際に横から見るとフェンダーとバンパーの隙間が広がっている個体を結構な確率で見かけます.対策用のパーツが有るようですので気になる方はディーラーやショップにご相談されては如何でしょうか.

フロントバンパー降下

ダッシュボードパネルが変形する

センターにあるエアコン送風口の上部あたりのパネルが浮いてくる.という現象が生じるようです.これは2年くらいで私の86にも発生してました.殆どの個体で発生している様子ですが,パネルが浮くと言ってもタップはハマっており硬さもあるのでグラつくことはありません.知っている人しか解らない程度です.86&BRZオーナーだからこそのあるあるですね.

ダッシュボードの変形

ルームミラーの周辺部分が腐食する

86&BRZにはフレームレスのルームミラーが採用されています.小さなミラーサイズに関わらず視野が広いためスポーティでお気に入りなのですが,周辺部分が腐食されます.気になる場合は交換するしか無いのですが,交換しても2~3年で腐食するみたいです.腐食が始まったからと言って視野に影響が出るわけでは有りませんので,気にしないのが得策ではないでしょうか.


バックミラー腐食部分
視野に問題なし

スラッジ/デポジットが溜まりやすい?

水平対向エンジンの心地よい吹け上がりを最大限に発揮したZN6なのですが,それ故の持病も生じている様子です.FA20型水平対向エンジンはトヨタの直噴技術であるD-4にスラッジ対策を施した直噴とポート噴射が同時採用されているD-4Sに改良されています.D-4は直噴での高い燃焼効率と圧縮圧を実現出来るのですが,インテーク側にスラッジが溜まることによるノッキングが問題とされています.これを解消するためにノッキングが問題となる高負荷時は直噴とし低負荷時はポート噴射させることによりスラッジの排除を行っています.この現象に関しては5年または9万キロの保証が付加されています.
私は5万キロでエンジン洗浄剤を使用した結果,レスポンスや燃費向上などの効果を得て快調です.

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テールランプの浸水

テールランプ内の結露か浸水かは解りませんが,ランプ内に水が溜まることが有るそうです.A型では聞きますがB型以降ではあまり聞きませんので,B型以降は対策済なのでしょうか.浸水時はディラーで対応して貰えるようです.

イグニッションコイルが故障する

イグニッションコイルが不具合を起こしノッキング現象が現れる報告が有ります.体感しない事例もある様子ですが,不具合時は警告灯が付くので注意しましょう.こちらも保証範囲でディーラー対応して貰えるそうです.
B型でイグニッションコイルの仕様が変わっていますので,アプライドでの対応済かも解りませんが情報は公開されておりません.

リアから異音がする

ZN6はFA20型エンジンによる低重心が実現されていますが,リアにはトランクなどが配置されおりフロントほどの低重心ではありません.それによる捻じれが原因ではないかと考えられています.多くはトランク部分からの異音のようです.この現象は初期型ではよく耳にしましたが途中からはあまり聞きません.アプライドモデルC型での強化で改善したのでしょうか.私のD型では発生しておりません.

カスタムは大丈夫?

86&BRZは社外パーツが多数発売されており,自分好みのカスタムを施すことも所有する楽しみの1つです.
それ故,給排気パーツなどの社外品が取り付けられた中古車が多く見られます.購入時にはどの様なカスタムが行われているのかを確認する必要が有ります.
そこで問題となるのは,車検対応品が使われているかどうかです.車検非対応(保安基準不適合)のパーツが使用されている場合,車検時には純正品または車検対応品への交換を要します.特に排気系などは個々には車検適合品で有っても組合せによっては車検に通らない場合も有ります.純正戻しを行う際は,スポーツモデルであるZN6は純正品であっても高価なパーツが使用されていますので,他の乗用車と比較して割高になることを覚悟する必要があります.中古車を購入する際は重要な確認事項です.

エアコン,オルタネーター,セルモーターなど

経年車や過走行車の場合,走りには問題無くても電気部品や電装品の寿命が近づいている可能性が有ります.これらは他の車にも言えることですが,低重心なエンジンマウントに加え水平対向エンジンであるが故に,部品交換の際にエンジンを降ろさなければならない場合があります.当然,工賃は高くなります.

86&BRZ購入後の維持費について

86&BRZはとにかく楽しい車ですが,楽しいが故に他の車には無い出費も発生します.オーナー視点で考えてみます.

車両保険

私は50歳を過ぎて86をトヨタの正規販売店の中古車として購入しました.年齢相応の運転を知っているつもりなのですが,担当さん曰く「86オーナーさんはかなりの確率で自損事故を起こします.車両保険は必ず入ってください.」と…前述の如く修理代金も高く付くみたいです.

カスタマイズ

ドレスアップや運動性能向上など86&BRZにはとにかく社外品のアフターパーツが沢山あります.車を愛するが故に弄りたくなるのが人の性です.
給排気系は外観や音質が変わるためカスタムしやすいパーツではありますが,安易に変更すると調子が悪くなる可能性も大きい部分です.多くの場合はコンピューター調整が必要となりますので,専門店で十分な説明を受けた上での検討が重要です.

消耗品

エンジンオイル

エンジンオイルは奥が深い分野で研究し甲斐が有ります.こだわりを持ってお気に入りの一品を探すのも楽しみの1つでは無いでしょうか.
エンジンオイルは使用条件に合わせることが重要ですが,取り扱い説明書では0W-20が推奨されています.また,水平対向エンジンは左右にシリンダーヘッドやカムが配置されていますので,オイル量も直列やV型エンジンと比べると多く必要とします.オイル交換のみで5.2リットルオイルフルターを交換する際は5.4リットルが必要です.

4リットル缶にプラス2リットルの追加が必要です.86&BRZに合わせた専用オイルも各社より発売されています.筆者のお勧めは洗浄成分配合でちょうど良い量のRESPO 86 5W-40 5.5リットルです.が,AZやTAKUMIモーターオイルも最近は気になっています!

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ケミカル

中古車の場合は前オーナーがエンジンに関してどの様な整備を行って来たか解らないので,取り敢えず洗浄したくなります.私の場合は前述の如く5万キロ時点でエンジン洗浄からはじめました.今後はショップさんと相談しながらATフルード,デフオイルなどの交換を進める予定です.

ブレーキパッド・ローター

86 GT Limitedにはスポーツ走行対応のメタル配合のブレーキパッドが純正装備されています.踏みはじめからの初期制動は安心感バツグンでタウンユース中心ではありますが幾度もこの制動力に助けられました.頼もしい制動力と引き換えにスキール音とブレーキダストには悩まされます.特にブレーキダストには困りモノで,しょっちゅうホイール洗浄を要します.ブレーキダストが多いという事はブレーキローターへのアタックも多いと言えます.ディーラーで聞いたところLimitedオーナーさんの大部分はブレーキパッドと同時にローターも交換されるそうです.

前述の如くスポーツモデルの部品は純正品と言えども高額になります.私がディーラーで見積をお願いしたところ前後のブレーキパッドとディスク交換で工賃込み費用は¥135,960(消費税別)でした.社外品と同程度もしはそれ以上です.

まとめ

86&BRZを中古車で購入する際の注意点を経験を元に列記しましたが如何でしょうか.
スポーツモデルで有るが故の様々な課題が有りますが,その課題を凌駕する楽しさを有していることには間違いありません.
私の忘備録も兼ねていますので,あくまでも経験談としてご参考になれば幸いです.

86&BZR

Posted by よっしー