TOYOTA 86 ATFとトルセンLSDオイルを交換
ATF(Automatic transmission fluid)って交換してますか?
FT86が走行距離50,000kmを超えたのを期に噂のトルコン太郎でATFを交換した結果,驚きの変化が有ったのでご紹介します.
ATF交換は必要?
車に付属の取扱書では交換時期は100,000kmと記載してましたが,念の為ディーラーで交換の相談をしたところ,やはり100,000kmは大丈夫とのことでした.
エンジンオイルと違って燃料の燃えカスなどの混入が少ないために頻繁な交換は不要なのでしょうが,歯車の摩耗による金属粉または劣化したオイルの沈殿物がスラッジになると考えられます.
ATF交換に関しては専門家の間でも賛否両論ある様子ですが,オイルは必ず劣化しますし,AT内では絶えず金属が擦り合わさっているので,やはり,定期的な交換は必要なのではないでしょうか.
トルコン太郎
ATF交換に用いる装置で商品説明には,多彩な変換モードでCVT/ATフルードの理想的な交換を実現した多走行車にもお勧めできる付加価値サービスです(引用:Japan Automotrive Maintenance Machine.URL:http://www.jam-taro.co.jp/blank-cee5).とあります.
圧送式でアイドリング状態でのオイル循環を利用するため,オイルパン内部のスラッジを巻き上げずに高い交換効率であり,トルクコンバーター内部に溜まったオイルも交換可能だそうです.また,洗浄用オイルでオイルラインやミッション内まで洗浄する上,洗浄効果をオイルの色で目視出来るため安心だそうです.
今回は作業実績が豊富な大阪府堺市のミナト自動車さんでATF交換,オイルパン脱着洗浄,ストレーナー交換,トルセンLSDオイル交換をお願いしました.
作業工程
予約
ホームページから作業依頼を行うとメールで詳細が届きました.作業内容や使用油種などを決めて作業日の調整が行われます.私の場合は作業可能日を教えて頂いて自分の都合と摺合せを行いました.
作業予定日が決ったら,予約金2万円を振り込んで予約確定です.
作業当日 10:00入庫
お約束の5分前に到着しましたが,お店の外でお出迎えして頂きました.先ずは,普段の使用状況や状態の問診から始まり,問診内容に沿った作業内容と使用油種の最終確認が行われました.
作業の様子を見学したかったのですが,安全性や効率の観点より見学は不可ということで,作業終了予定の16時まで代車をお借りし帰宅することにしました.
と,言うことで,ここからは作業経過を撮影して頂いた画像を基に作業の様子を説明します.
オイルパン脱着
折角のATF交換なのでオプションでオイルパン洗浄もお願いしました.
先ずは,ドレイン穴から真っ黒になっているATFを抜き,オイルパンを外します.
オイルパン洗浄
写真のようにマグネット周辺はもとより,オイルパンの底部にはスラッジがてんこ盛りです.これがトルクコンバーターやトランスミッション部分またはオイルラインに再循環する事を想像すると背筋が凍ります.
オイルパンを綺麗に洗浄して頂きました.
新しいガスケットに交換して装着です.
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ストレーナー交換
86 & BRZのストレーナーは部品供給されていません.と言うことは,交換不要?または交換不可です.が,86はアイシン・A・W社のオートマチックトランスミッションシステムが採用されているため,他のトヨタ車のストレイナー(ゼロクラウン?)が流用可能みたいです.正規品では無いことを承諾の上,交換してもらいました.
汚れているのかどうか画像からは不明です.
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トルコン太郎でATシステム洗浄
ミナト自動車さんでは洗浄専用に開発されたNUTEC NC-RF(¥1,200/L)というオイルを用いて洗浄して頂けるので経済的です.
真ん中の瓶に入っている真っ黒いモノがオイルパンから抜いた古いATFです.右側はフィルターを通したクリーナーオイルです.
2回の洗浄で結構綺麗になりますね.
左側は今回使用するNUTEC NC-65(¥3,200/L)です.少し緑がかった透明ですね.純正品の3倍近い価格ですが,エステル系のベースオイルが強化されたNUTECの最高級品をチョイスしました.
お店のHPでは以下のように謳われています.
NC-65は最新のDCT車、CVT車、多段AT車などをターゲットに開発されています。 ZZ-51改に比べ ベースオイルを強化し、低粘度化と極薄で強靭な油膜を実現。 オイルの保持性、耐熱性、極圧性はパワーアップしています.また,高トルクによる滑りが減少し、駆動を余さず伝えることができます.
日常走行で質の高いフィーリングや,サーキットなどでのアグレッシブな走行をお楽しみいただけます.
とあります.
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デフオイル交換
FT86 GT Limitedにはトルセン・デフが標準装備されていますので,こちらもついでに交換して頂きました.
※トルセンLSD:トルク感知式の差動制限装置付きデフ(torquesensinglimitedslipdifferential)の略でトルセンデフとも言う.
作業工程
デフは至って簡単?ドレインから古いオイルを抜いて,アッパーボルト穴から溢れるまで入れます.
予想よりも汚れていない印象です.
デフオイルはNUTEC NC70 75w-90(¥7,800/L)で信頼と耐久性を選びました.
作業終了 16:00
作業終了1時間前の15時頃に終了予定時刻確定の電話がありました.
車を取りに伺うと,丁寧に作業報告をしてくださいました.
ATFオイルパンのガスケット部に若干のオイルシミがあったとの事で,これには思い当たる節が有ります.
車庫の床にオイル痕を発見し,エンジンオイルが原因と思い込み,10月の車検時に確認して貰ったところ異常無しとの事でした.
スッキリしない結果にモンモンとしていましたが,これで解決です.
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お会計 ¥95,898-
決して安いお値段では有りませんが,頻繁に行うことでは無いですし,得られる効果は絶大でした.
交換後の感想
一言で言い表すと,トルク感が増しました.絶対お勧めです.
極端な表現ですが,クリープ現象からグイグイ前に出る感じです.感度MAXとの組み合わせも相まって,発進時に以前と同じ感覚でアクセルを踏むと急発進になります.また,1500~2500回転の低回転時でも以前と比べてトルク感が有ります.
一旦停止線からの右左折時なども以前の感覚でアクセルを踏むと後ろ内輪が空転します.
トルク感や加速フィールが劇的に改善したうえ,後輪のバタバタ感もなくなり走行音が小さくなりました.
これは,作業後に車を受け取って帰路についた瞬間に感じたことで,最初は「あれっタイヤが変わった?」と思ったくらいです.
ATFなのかデフオイルなのか原因は解りませんが,大きく改善されたので嬉しい誤算で大満足です.
詳細は別の記事に纏めましたので,参考にしてください.